無添加住宅
コラム

家づくりのプランニング

プランニングとは?

家を建てる土地が決まったら、プランニングという作業に移っていきます。プランニングを直訳すると、計画や企画を立案するという意味ですが、建築業界においては配置計画、間取り、外観、設備など家の概要計画を立てていくことを意味します。設計事務所・ハウスメーカー・工務店などパートナーとなる住宅会社とともに進めていきます。

プランニングの手順

プランニングは以下のような手順で進められます。

①敷地および敷地の周辺状況の確認

より良い家を建てるために、まずは敷地とその敷地周辺の調査をします。その土地のことをよく知らないまま設計を進めてしまうと、住んでからいろいろと不都合が生じてしまうからです。では具体的にどのような調査を行うのでしょうか。

敷地調査の内容

登記簿上の面積と本当に一致するかどうか確認するためにも、敷地を測量することで正確な形状を把握します。さらに、地盤の強度はどの程度か、水道・下水道・ガス・電気の配管があるかどうかの確認も行います。

また、敷地にかかる法的な規制についても調べていきます。自分で購入した土地であっても自由に家を建てられるというわけではなく、さまざまなルールがあります。
たとえば、建ぺい率・容積率というものを聞いたことがあるでしょうか。建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合のことで、容積率は敷地面積に対する延床面積の割合のことです。建築基準法ではこの建ぺい率・容積率を上回る建物を建設することはできません。
他にも、斜線制限と言って採光や通風を妨げないために道路境界線または隣地境界線からの距離に応じて建物の高さを制限するものがあります。

敷地周辺調査の内容

敷地そのものの調査をしつつ、敷地周辺についてもさまざまな調査をしていきます。
特に住宅が密集しているところでは、プライバシーの問題などからすでに建っている隣の家の状況をよく確認する必要があります。敷地が道路に面している、あるいは非常に近い場合は、交通量を調べて騒音の度合いなども把握する必要があります。後々窓や部屋の配置を考える際に重要になる風の通り方や季節、時間に応じた日の当たり方についても調査します。その家に暮らす人のことを考えた調査はもちろんですが、周囲のことを考えた調査も行っています。

②情報の整理

敷地調査の結果と同じくらい重要なのが、住む人の要望やライフスタイルなどの情報です。
その情報が多ければ多いほど、良いプランニングにつながってきます。たとえば、部屋数や居室の広さにも関係してくる基本的な家族構成、二世帯住宅にする可能性も出てくる親との同居を考えているかなどに加え、夫婦共働きで家事は夜に行うことが多いといった現在のライフスタイルも重要な情報になってきます。もし、今住んでいる家に悩みや不満がある場合は、それも大切な情報になりますので、しっかりメモしておきましょう。

③基本設計

敷地調査の結果、そして整理してもらった情報をもとにいよいよ設計図を作成し、見積りを出してもらいます。設計図なんて素人が見てもわかるのかな…と思うかもしれませんが、この段階での設計図は専門的なものではなく、一般の人でもわかりやすいように描かれているので安心してください。とは言っても、いきなり設計図を見せられて、本当にこれで良いのかどうかを判断するのは難しいと思うので、最低限見ておくべきポイントを簡単にご紹介しておきます。

配置図

調べてもらった敷地に対して、建物がどのように配置されるかを示した図面です。敷地を真上から見た状態で描かれており、全体を把握しやすくなっています。配置図では、隣地までの距離(近すぎないかどうか)、庭や車庫の広さと位置(狭くないか、使い勝手の良い配置か)は確認しておきたいポイントです。

立面図

立面図は建物の外観を東西南北の4方向から見た様子が示されている図面です。立面図では、建物全体のバランス・屋根の形・外壁のデザイン・窓の位置(隣地や道路に配慮されているか)を確認するようにしましょう。

平面図

平面図というのは、間取り図のことです。暮らしに直結する部分なので、念入りにチェックしたいところです。部屋の広さ・数は適当か、スムーズに行動できるような部屋の配置になっているか(家事動線や生活動線が考えられているか)、窓はしっかり風や光が入ってくる場所に設けられているかなどは確認しておきたいポイントです。

④実施設計

基本設計が完了すると、今度は実施設計に移ります。基本設計図をもとに実施設計図というものが作成されます。基本設計図は一般の方向けにわかりやすく描かれているのですが、実施設計図は技術者に向けて書かれています。専門的でわかりにくい…と感じてしまうかもしれませんが、基本設計図からデザインや間取りが大きく変わりすぎていないかなどを必ず細部まで確認するようにしましょう。

まとめ

夢のマイホームを建てて、実際に入居するまでにはさまざまな過程があるわけですが、その中でも今回紹介した「プランニング」は非常に重要な部分です。このプランニングで家の外観、間取りなど家についての細かなこともすべて決定します。工事が始まってからの大幅な変更は、場合によっては断られてしまうこともありますので、プランニングは納得がいくまで時間をかけて行うことをおすすめします。

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